白昼夢中遊行症

断想

夢は醒めるし、季節は巡る。終わりのない夏休みもない。

ぼくは、去年の夏休みから大学を休学している。ぼくは夏休みのあと、そのまま休み続けた。それは小学生のころぼくが求めていた、終わらない夏休みのはじまりだった。

でも、こうしていると、終わらない夏休みというのもなんだか退屈で、そして窮屈でもあった。そもそも夏休みに何かして遊んだ記憶もないぼくにとって、それは楽しいものというよりも、何もしないでいい期間であった。ぼくは夏休みのほとんどを、これまでと変わらず、家で何もせず過ごした。バイトには行っていたが、それ以外特に何もしなかった。夏休みの宿題、というものにも何も手を付けなかった。そもそも何が宿題として課されているのかすらわからなかった。