白昼夢中遊行症

人の悪口というのはたとえささやかなものであっても、自分のあさましい本性をみずから開示する。ということを身をもって学ぶ。

 

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 この文章をあげつらって。

 

だれかの悪口を書いていると、いつの間にかそこに書かれたことが自分に対して書かれたものになっている。いわゆる自己紹介乙ってやつだ。

おれはうるさくはないが、自分の望みが叶うなら、他の人間がどのような思いをしようが知ったことではないし、自分を大きく見せるためには自己矛盾をいとわない。人に言うことを聞かせるために、煙に巻くような言い方をすることが多々ある。

人のことを悪く言っているときというのは、言っているその人の本性がむき出しになりやすい。傲慢になっている。自分のことを棚に上げて、一体なに様のつもりなのか。

無事に大学に一週間通えたことで、舞い上がってはいないか。それができなくて自己卑下の日々を繰り返していたくせに。ちょっと光の下へ出られたことで、もうおれは真人間になったつもりか。やっと人並み、いや、これでも平均以下のくせして、自分を取り巻く状況がちょっとばかり好転して、それで自分が偉くなったと勘違いしていないか。

見ていてとても癇に障る。だが、これがおれという人間の、あらわになった本性だ。