白昼夢中遊行症

不要なものを捨てた。

ゴミの日だったのでいろいろと不要なものを捨てた。できることならもっといろいろ捨ててしまいたかったが、いまはあまり体が動かないので、これくらいで満足しておこう。捨てたのは、とっくにやめて3年くらいたっている部活の会報やらなんやらと、読み返す予定がないのになぜか保管してあった講義のレジュメのいくつか。昔集めていた食玩のカード、急須がないのになぜか購入した茶葉(かりがね)、干し椎茸、顆粒の中華だし、粉末の鶏ガラ、片栗粉、唐辛子、カレー粉、青のり、悪くなった徳用の紅茶……

今朝(09/27の朝)、二度寝していたら電話がかかってきた。友達……なんだろうか、おれには友達がわからないが、まあ、友達に類する何かからかかってきた。どういう内容だったか、もともと同じバイト先だった人の誰かが地元に帰るけど、おまえは最後に会わなくていいのか、みたいな感じだった気がする。「いや、べつに」と断った。「来週の土曜日にバーベキューをやるんだが、おまえも来ないか」との誘いがあった。「いや、いいよ」と断った。「おまえ、なんか悩みでもあるのか」と尋ねられた。おれには悩みがあるのだろうか。「べつに何もないよ」と答えはしたけど、実際のところ、おれはここ最近、参っていた。参っていたからといって、どうというわけでもないが、とにかく調子はよくなかった。「まあまた、飯でも食いに行こうや。カレー食いに行こう、来週とかに」と、向こうが言う。そういえば、奴と飯を食いに行くときはいつもカレーだった。というより、おれが食べたいものといえば、カレーしかなかった。たまには別のものを食べたくならないのかと呆れられたが、おれがカレー以外のものを提案することはなかった。カレーか、悪くない。「まあ、いつかな」。そうして通話は終わった。

思えば、知り合いとこうして言葉を交わすのも、かなり久しぶりのことのように思えた。そもそも、ここ一年以内に連絡があった知り合いが二人くらいなので無理もない。いまだに交流があるのは多くても二人ということだ。たぶん、こちらからは連絡しないので、彼らともしだいに交流はなくなっていくのだろう。進学のたびに人間関係がリセットされる人生を送ってきたおれには、人間関係の維持の仕方がわからない。べつにそれが惜しいわけでもない。そんなものだ。抱えきれなくなったものは、手放さないことにはどうにもならない。おれにとって、他人との交流というのは手に余る。それに、それに他にもいろんなものをもっているのだ。おれにとってそれらが大切なものなのかどうか、よくわからないが、とにかく大事に持っているのだ。それらも、さっきゴミ袋に詰めこんで所定の場所に置いてきたけれど。ちょっとは軽くなったんだろうか。わかんないけど、まあ、いいでしょう。