白昼夢中遊行症

断想

近頃は、もう、たいした文章を書けなくなっているけれど、まあいいや、なんて思うようになった。

別に、なんかうまいこと言いたいわけじゃないんですよ、もともと。

自分に求めているのは、なにかまとまりのあるものではなくて、とにかく、なんでもいい。

自分から出たものであれば、もうなんでもいい。大切なのは、自分自身に限りなく近づくということで、それに必要なのは、構成の妙とか、語彙力ではなくて、ただただ、速さなのではないかな、と思う。

なんというか、大切な感じ、というものは、言葉にしようとしているうちに、ものすごい速さで遠ざかっていく。

とにかく何か、言葉以前の、うめき声のようなもので、周りを詰めていく。そうしてそれを取り囲んで、しかしそのときには、それはもう、そこにはない。

とはいえそれでも、ぼんやりとした形くらいはわかるんじゃないか、と。