白昼夢中遊行症

断想

明日は仕事がないので、気が滅入っている。先月で会社との契約が切れて、週5日の勤務が保証されなくなった。しかし、いまの私には、なにかすることが必要だ。私はほかの仕事を探すべきなのだろうか? そうだ、非正規ではなく、もっとちゃんと働けるところに行くべきだ。しかし、就職活動とかいうものに、私はうんざりしている。実際にどこかの会社に行ったわけではなく、私はイメージで語っているにすぎないが。企業の面接というのはまったく馬鹿げていると思わないか? 自分がいかに信用できる人間であるか、相手に信じ込ませるためには、多少の嘘や誇張も厭わない、そんな姿勢を求められる。くそみてえな飲食店で働くのに、大学での輝かしい思い出とか、将来の夢とか、そんなものが必要だろうか。そのどちらもを踏み躙るつもりで、そんなことを訊ねてくる奴の下で働くなんて、こちらから願い下げだ。こんな事を言う私を面接で落とした、あの店の人事担当の判断は正しい。まったく、わたしは気が滅入っているのだ。そんな日には、ろくでもないことばかり思い出される。休みの日だからって、みんながみんな家で寛げるわけではないのだ。わたしは追放された人間だ。わたしのいるべき場所はどこにもない。少なくとも、ここではない。こんな戯論をいつまでも続ける必要はない。明日を心配する必要もない。きっと明日は、明日のわたしがうまくやってくれるだろう。気にする必要はない。必要なのは、気にしないことだ。そうだろう?