白昼夢中遊行症

断想

無知な人間は、その人がしている仕事の種類からではなく、それをどのようにしているかからわかるのだ、と言った。さらにまた、朝、目を覚ましたとき、ふと自分も仕事台に向かってすばらしいテーブルを作ってみたくなることがある、とも言った。「何を恐れているんだい」と彼はぼくに言った、「物事はやりながら覚えるのだよ。その意志さえあればいいんだ……まちがっていたら、ぼくを直してくれたまえ」1

物事はやりながら覚えるべきだ。物事はやりながら覚えるべきだ。私は恐れているのか。私はふと、私は何か素晴らしい仕事をやるべきであると思うことがある。そしてそのとき、私にはそれができる、という自信もある。あるのだが、私はそれで実際に何かをしたことがない。私は恐れているのだろうか。そもそも、そういったときの、私のやる「仕事」というのがなんであるか、という点から問い直す必要があるのかもしれないが。


  1. パヴェーゼ『月と篝火』(岩波文庫)(p. 140)