白昼夢中遊行症

断想

いろいろあって、いろいろとしないといけなくなった。泣き言も言っていられない。まったくもって、前向きな気持ちではいられないけれど、前は見ないといけない。道路を横断するときは、左右も見ないといけない。

生きるとは、終始引き裂かれることだ。この痛みには、いつまで経っても慣れないものだ。いや、私はこれに慣れてしまわないようにしている。慣れてしまっては、私は生きるに値しない。そんな気がしている。

いや、生きるに値するとかしないとか、そんなこと、些細な問題だ。べつに、私の人生に誰がどんな評価をしようとも、それは私自身の人生の価値に何の影響も及ぼさない。というか、価値なんてのが、いかにも人間的な尺度でしかなく……いや、私とて人間なのだし、人間の尺度だって使って差し支えはないんだけど、まあ、そんなことであれこれ悩むのもほどほどでいい。

とはいえ、自分自身が納得できること。これだけは譲るわけにはいけない。そのためにも、私は引き裂かれるときにも、自分の意識を明晰にもっていたい。痛みのある時こそ、はっきりとその痛みを感じていたい。それが無意味だとしても、私にとっては何か、大切ななにかなのだ。