白昼夢中遊行症

断想

0:29 AM (10/06/22)

6

疲れていると、ろくなことを考えない。わたしは疲れていた。疲れ切っていた。へとへとに疲れ切っていた。なんでそんなにも疲れることがあるのか、なんてそんなつまらないことは聞きっこなしだぜ。苦しみを理解し合うことなんてできない。みんなそれぞれの地獄を生きるだけだ。

7

それにしても、今日は本当に寒かった。これからもっと寒くなる。わたしは排除されたままで、震えて日々を過ごすのだろう。わたしはみごとな笑がもちたい。

8

殆ど絶え間なしに妖しげな言葉や念想が流れてゆく。僕は流されて、押し流されてへとへとになっているらしい。僕は何年間もう眠れないのかしら。僕の眼は突張って、僕の空間は揺れている。息をするのもひだるいような、このふらふらの空間に……。
——原民喜「鎮魂歌」

9

わたしには、やはり1人になることが必要らしい。適合の向きを変えなきゃな。わたしではなく、わたしを取り巻く世界の方を修正するのだ。なんて、言うのは簡単か。でも、言うだけならタダなんだし、言うだけ言わせてくれ。それで気を済ませるから見逃してくれ。わたしは変えてみせるぜ、このクソッタレな状況を、なんとかわたしにフィットさせてやるのだ。おれは何かをしでかすぜ、本気になったおれは、何をしでかすか分かんないぜ……

10

そんなことを言いながら、眠るぜ。コントやら漫才やらを聞いて、笑いながら眠るのさ、いつものように。そうすりゃこわい夢を見ないですむ。少なくとも、その頻度は少なくなる。さあ、眠るぜ。あんたも、いい夢見ろよ。