白昼夢中遊行症

断想

家に帰るとまず、帰りがけに買った缶チューハイを体内に流し込み、シャワーを浴びる。それで寝てしまえばいいのに、目がさえてるとか、まだこれで眠るわけにはいかない気がするというある種の強迫観念から、本を読みだしたり、日記を書いたりするのだが、それでますます目が覚めて、眠れない。それでも一日に8時間は眠らないと頭がぼんやりして、とても仕事などできなくなるから眠ろうとはするのだが、入眠時間が毎日、1時間ずつ後ろにずれていく。それで最近は、起きたらすぐバイトの時間だという日が続いた。起きたらすぐに出勤して、仕事をして帰ったら趣味に時間を割くというのはとてもまっとうな人間のように見えるが、昼夜は逆転しているので、精神的にはあまり健康ではないと思う。ぼくは散歩が好きなのだが、この寒い季節に夜中に散歩に出ようなどとは思わないので、散歩はできないでいる。歩き、夢を見る人間であるのに、最近は夢を見る割合がはるかに大きくなってしまった。眠りのなかで見る夢と、散歩するなかで、歩きながらもの思いにふけること。ぼくはその二つをどちらも大切にしていたい。だけど、実際には現実からますます遠ざかっていくようだ。