白昼夢中遊行症

断想

まともな人生を送りたいのなら、まともな人生を送っているように見せかけねばならない。そして、その見せかけの生活はおのれのすべての熱意をもって一心に演じなければならない。それも、死ぬまで。そうすればいつしか、現実の方が虚構を模倣して、ぼくのまともな、幸福な人間としての演技は本物になる。ぼくはまともな人生を送ることができるのだ。

 

別の警告。素朴で、真実でなければならない。言葉の上だけでなく——受け入れ、そして自らを与えることだ。だが、われわれはそのようにしか振舞っていないのだ。
たとえ絶望にすっかり取りつかれても、あたかも希望をいだいているかのように振舞わなければならない——さもなければ自殺しなければならなくなる。苦悩はなんの権利も与えはしない。
カミュ『太陽の讃歌』