白昼夢中遊行症

断想

結局のところ、自分を理解し、支えることのできるものは自分自身しかいない。だからこそ、自分にとって一番大切なことについて、決して他人に判断をゆだねてはいけないし、それを悟られてるべきでもない。自分の一番奥の部分では、まったくの孤独でいなければならない。理解されないことを、腹立たしいと思うな。当然だと思うべきだし、それは健全であるしるしだ。逆に、だれかの理解を得ていると感じたら、危険だと思うべきだ。いや、そのときはもう、手遅れと思え。人間とは社会的な生物、かもしれないが、それ以前に一つの個体だ。そうでなくなれば、生きていないのと一緒じゃないか? 確たる一つの個体であるためにも、誰にも言えない、誰にも理解されない倒錯した性癖、犯罪行為やその計画、手製の銃や爆弾の一つや二つ、持っておくべきだ。夜ごとそれを取り出しては、ひとりほくそ笑むのだ。それが自分の身を守るということだ。