白昼夢中遊行症

たやすい仕事

五日の休み越しの出勤。仕事先へ向かう道のりは、今年一番気が重かった。もし、あと一日休みが長かったら、わたしは二度と働いていなかったかもしれない。なんて思うほど、それくらい気が重かった。

気が重いといっても、それは気のせいだ。仕事場に着いたらこちらのものだ。始業から終業まで、やることをやっていれば過ぎる。そうして難なく過ぎるものだ。気を重くするものがあるとすれば、それは仕事ではない。そのほかにいろいろと抱えている心配事によるものだ。しかしその心配事とても、やることをやっていれば難なく過ぎるものではないのか?

問題があるとするなら、普段の仕事ほど、やるべきこと、というのがはっきりしていないということか。とはいっても、はっきりしていないのはそれに取り組む時間が短いからで、もしも仕事のように、一日八時間、すべての集中力を以てそれに向かえば、何日か繰り返しているうちに、やるべきことははっきりするようにも思われる。八時間でなくてもよい。少しでも、すべての集中力をそれに注ぎ込む時間を作るべきだ。それを習慣とするべきだ。いずれ問題が解決するときまでは。問題はわたしが自分で考えないといけない。問題解決の方法について、いくら学んだとても、問題は解決しないと解決しない。ホームランを打つためには、ホームランを打てばよいみたいに。

そんなことを考えながら、今のわたしは次の出勤に備えて眠ることを考えている。それももっともなことだ。仕事だって必要だ。充分な眠りは心を軽くする。明日はもう少し、軽い気持ちで仕事場に向かいたい。そうして余力を残したまま、そのほかのやるべきことにも手をつけたい。